株式会社東洋開発
1994年開業。山形県酒田市を中心に不動産の売買・賃貸・管理及びその仲介を行なう。オーナーとの信頼関係構築はもちろん、入居者等とのコミュニケーション、満足度向上にも細心の注意を払っている。経営理念は『お客様の笑顔が私たちの喜びです』。
——導入前の課題
- 管理戸数の急増に伴う業務量の増大
- 入居者対応が増えることに伴うストレス増、退職者の発生
- 業務に追われているが故の業務品質停滞・低下
——導入の効果
- 従業員のストレス軽減、離職率の低減
- 業務効率の向上、生産性の向上
- 業務品質の向上、品質に対するスタッフの意識の変化
増える業務、増える退職者
賃貸管理の難しいところは、スケールメリットが効きにくい点です。
管理戸数をどれだけ増やしても、コストダウンや業務効率化の効果は限定的。
管理戸数が2倍になればクレーム数も2倍になり、クレーム数が2倍になれば解決にかかる労力も2倍になります。
東洋開発社は、順調な管理受託営業・右肩上がりの管理戸数を叶える一方で、急増する入居者対応業務に頭を悩ませていました。
賃貸部門は仲介顧客だけでなく入居者対応にも追われるようになり、多量の業務と精神的負荷から退職者まで出す事態となってしまいます。
——本日お話を伺ったのは
株式会社東洋開発 賃貸管理部部長
齋藤洋平様
賃貸営業部部長
板垣卓渡様
積極的な営業の副作用
——まずは、プロコール24導入につながった課題を教えてください。
齋藤(東洋開発 賃貸管理部部長):当時、弊社は管理事業の強化を掲げて積極的な管理受託営業を行なっていました。ネットでの部屋探しが一般的になり、世間でも賃貸仲介店舗への訪問数減少が話題になっている状況を受けて、これからは管理の時代だと感じたんですね。
幸い、弊社は以前から管理を行なっていましたので、すぐに受託強化に取り掛かかることができました。山形県酒田市という限定的な市場でありながら、当時は毎月の管理戸数増を実現していました。
——すごいですね。ですが、どのあたりが問題なのですか?
齋藤(東洋開発 賃貸管理部部長):問題は、管理戸数が増えた後です。
弊社の場合、来店対応も電話対応も全て賃貸スタッフが行うのですが、管理戸数の増加に比例して電話対応が多くなってきたんです。
これまで通りの来店対応をしながら、最優先業務として入居者対応も行わなければならないという業務負荷。さらに、クレーム対応による精神的負荷が追い打ちをかけて、スタッフの退職が相次ぐ事態となってしまいました。
しかも、人が辞めると、さらに業務が忙しくなって、また退職者が出てしまうんです…、なんとかこの流れを止める手段はないかと模索する毎日でした。
——それで、プロコール24に行き着いたと。
齋藤:はい。それから、同じ年の『全国縦断賃貸ビジネスセミナー』に参加したことも大きいですね。
もともと持っていなかった「電話対応を外注する」という発想も得られましたし、ITによる業務効率化や競合他社との差別化手法など、賃貸管理ビジネスを改善するヒントがたくさん見つかったセミナーでした。
受講後、さっそくプロコール24の導入検討を始めました。
忙しさ40%OFF。代わりに何ができるのか、を考える。
——数あるコールセンターの中からプロコール24を選ばれた理由を教えてください。
板垣:まず、営業さんに納得させられてしまったのが大きいですね(笑)
アウトソーシングのメリット・デメリットや、電話対応業務をなくした”後”に管理会社は何をするべきか、などのお話を伺ううちに、自然とコールセンター導入が必要だと感じていました。ああ、これは導入しないと次に進めないな、と。
また、実際に話をしたオペレーターさんの対応の良さも気に入りました。
経営理念にもあるとおり、当社にとって『お客様の笑顔』、つまり入居者様の満足は大事な要素です。これだけの品質なら、入居者様にも安心して電話してもらえるだろうと感じました。
——ご評価いただきありがとうございます! 実際に利用されてみていかがでしたか?
板垣:業務がガラリと変わりましたね。忙しさは、たぶん3~4割はカットされたのではないでしょうか。
電話対応が減ったことで、実際に別の業務に時間を割けるようにもなりました。
最終的に当社で動く案件であっても、間にプロコール24が入ることでスタッフの時間がかなり節約されるようになりました。精神的なストレスの軽減効果も大きいです。
それから、我々が知らない対応方法を学べる点も助かっています。プロコール24の中だけで解決した案件を確認すると『なるほど、そういう対応方法があるのか』と思う対応がいくつもあるんです。
このあたりは、日本全国・数万戸分の電話を受けるコールセンターにアウトソーシングしたことの副産物ですね。当社の管理の中では初めてのトラブルでも、オペレーターさんが他の利用会社さんの案件で経験していたりして。
——それはよかったです! プロコール24の利点は、やはり「生産性の高い業務を行なう時間の創出」「ストレスの軽減・離職リスク低減」「全国の管理ノウハウの共有」ですから。
今後は他の管理業務もアウトソーシングを進めていかれますか?
齋藤:うーん、そうですね…。
サービスレベルを維持・向上させつつ、スタッフの業務効率や生産性、売上を向上させるには、アウトソーシングは必要不可欠だと思います。また、今後の管理戸数の増加や管理業務を考えると、やはりアウトソーシングは不可欠だろうと考えます。
その一方で、アウトソーシングによって生まれた時間を組織として有効活用化できているかというと、現状では100%活用できていると言い難いところがあるんですよね。活用の仕方の問題です。ですから、業務を片っ端からアウトソーシングするのではなく、『何を実現するためにアウトソーシングを活用するのか』をきちんと見極めたうえで、外注化を進めていきたいです。
——慎重派ですね。
齋藤:そうかもしれません(笑)。
ただ、管理業務をアウトソーシングするという発想は、賃貸管理ビジネスを成功させるうえで、もはや必須要件になっていると思います。数字や品質にこだわる姿勢などもそうですね。
このあたりの考え方を得られたことも、オーナーズエージェントと関わって良かったと感じる点です。一人一人の生産性を高めたり、提案に根拠を用意したり…、そういった考え方が社内に浸透したのは、とても良い変化でした。
せっかくのノウハウ吸収の機会。学んだことは社内でシェア!
——他にも、オーナーズエージェントと関わって良かったと感じる部分はありますか?
板垣:遠方のオーナー様にも評価いただけるのはありがたいですね。
最近はネット媒体に載せる物件写真などにも気を遣っていますので、そうした写真から「ここならしっかり管理してくれるだろう」「ここならすぐに決めてくれるだろう」と感じてもらえているのかもしれません。
「物件写真の撮り方セミナー」で学んだ撮影技術は、他社の写真と比べてみると結構差が出ますよね。セミナーを受けてすぐ一眼レフに買い換えたことも大きいかもしれませんが…。
——そうですね、写真は技術とカメラの機種で大きく差が出ますから。
それにしても、東洋開発様はオーナーズエージェントのノウハウをきちんと実務に落とし込めていてすごいですね!
齋藤:実は、参加したオーナーズエージェントの研修の内容は、月に一度の定休日を利用して全社員でシェアしているんです。
講師は、恥ずかしながら私、齋藤が行っております。
——そうだったんですか! 道理で皆さんへの浸透が早いと思いました!
齋藤:せっかく学んだことですから、やっぱり実践しないともったいないです。
それに原田さんも、講師をされていた際に「研修の中で1つでも参考にしていただき、そして実践していただき、またその結果をご報告いただけると大変嬉しいです」とおっしゃっていましたので(笑)。
——なるほど!(笑) 実際に原田の励みになっていると思います、ありがとうございます。
さて、最後になりますが、東洋開発様が今後目指すところを教えていただいてよろしいですか?
板垣:そうですね…、管理実務の面でいえば、契約書内容など複雑な部分であってもお客様に伝える努力を怠らず、クレーム対応入電そのものを減らしていきたいです。
入り口で減らせたクレームの数だけ管理効率が高まりますから。
それから、各課にプロが育ちやすいという業務担当制も実践したいですね。縦割りの弊害を考慮しつつ進めていければと。
齋藤:オーナー様との関係ももっと深めていきたいですね。いずれ広報誌等のコミュニケーションツールを用意できたらと考えています。
その延長で、地主オーナーだけでなく投資家オーナーともかかわりを持ち、AM事業も展開していきたい。そのためにも、今以上に数字にこだわる文化を醸成して、質の高い管理業務のできる組織へと成長していくつもりです。
外注化は賃貸管理ビジネス成功の必須要件へ
本文中にもありましたが、入電対応のアウトソーシングは大きく2つの効果を生みます。
ひとつは業務効率化、そしてもうひとつは離職率の低減です。
入居者対応こそ賃貸管理会社の役目!と考える向きもありますが、電話対応は決して生産性の高い業務ではありません。にもかかわらず、その生産性の低い業務で優秀な人材を失うというのはもったいない話ではないでしょうか。
すべてを外注化すべきとは言いませんが、すべてを内製化することで社員に負荷をかけ、社員の退職とともにノウハウを失い続けるのは救いのない話です。プロコール24の利用によって「社員」や「価値ある時間」が残るように、アウトソーシングには費用をかけるだけの見返りがあります。
成長を続ける賃貸管理会社は、きっとその事実に気が付いているはずです。
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