不動産仲介の元付営業をしていると欠かせない不動産査定書。
ただ、自分で作るとなると調査からエビデンス取得、作成まで結構な時間がかかります。
※私の肌感では1時間~2時間は最低かかります
また、それだけの労力をかけて作れるのは数ページ。
現在の売り反響取得のメインとなりつつある「一括査定」では、サービスの特性上常に競合他社と比較されます。
比較項目は多岐にわたりますが、査定書の作りやボリュームが比較項目になることも。
そこで利用したいのが、「不動産査定書作成ツール」。
昔から存在自体はありましたが、1通作るのに数千円がかかったりしたため、費用対効果の観点から検討確度が高い顧客にしか使えませんでした。
ただ、昨今は月額使い放題のサービスも増えてきており、数分で数十枚の査定書を作成することができるため「一括査定」を使う上では必須といえる存在になってきました。
そんな便利な「不動産査定書作成ツール」ですが、サービスの数も多くなってきたため「どれを選べばいいのかわからない」というお声を多くいただきます。
そこで今回は「不動産査定書作成ツール」主要4サービスを徹底比較しました。
今回比較した査定ツールは「不動産ビジネスセンター」「SRE AI査定CLOUD」「ロボ査定」「AI査定プロ」の4社となります。
それぞれ個別のレビュー記事もございますので、興味がある方は合わせてご覧ください。
この記事を書いた人
ミカタ株式会社
代表取締役 荒川 竜介
新卒から中堅デベロッパー→大手不動産仲介会社→フルコミッションの売買仲介営業で、合計4年半不動産仲介の現場に従事。 その後、マンションリサーチ社の営業責任者(運営サイトhttps://t23m-navi.jp/)→サービス責任者→執行役員を経て、2018年12月にマンションリサーチグループのミカタ株式会社 代表に就任。 大好きな不動産業界に少しでも貢献できるよう邁進してまいります。
不動産ビジネスセンター | |
株式会社FIVES |
↓実際に使ってみた https://store.f-mikata.jp/fives-review/ |
SRE AI査定CLOUD | |
SREホールディングス株式会社 |
↓実際に使ってみた https://store.f-mikata.jp/sre-review/ |
ロボ査定 | |
マンションリサーチ株式会社 | ↓実際に使ってみた https://store.f-mikata.jp/robo-review/ |
AI査定プロ | |
株式会社コラビット | ↓実際に使ってみた https://store.f-mikata.jp/pro-review/ |
査定書作成ツール主要4社の料金・機能・精度を比較してまとめました
対応の有無
株式会社FIVES | SREホールディングス株式会社 | マンションリサーチ株式会社 | 株式会社コラビット | |
マンション対応の有無 | ||||
土地対応の有無 | ||||
戸建対応の有無 | ||||
収益物件対応の有無 | ※後日リリース予定 |
実需物件の「マンション」「土地」「戸建」については、全サービス対応しています。
ただ、アパートや一棟マンションなどの収益物件については、現状、不動産ビジネスセンターのみが対応している状況です。
初期費用・月額費用・追加ID
株式会社FIVES | SREホールディングス株式会社 | マンションリサーチ株式会社 | 株式会社コラビット | |
初期費用 | 18,000円 | 0円 | 20,000円 | 月額と同額 |
月額費用 | 9,800円~(※1) | 17,800円(※2) | 20,000円~(※1) | 12,800円~(※2) |
追加ID | 月額の半額 ※プランによって割引 無料特典あり |
無料 | 2,000円 | 店舗単位でのID発行 ※別店舗で利用の場合は有料 |
※1 プランによって作成できる物件種別が異なります。
※2 プランによって作成できる査定書数に上限があります。
導入にあたり、一番気になる初期費用とランニングコストを比較してみます。
上記に記載されている月額費用はそれぞれの最安値を記載しております。
初期費用に関してはSREホールディングスのみが無料となっており、そのほかのサービスはサービス利用料のおおむね1ヵ月分が初期費用として掛かってきます。
月額の費用については、大きな違いはありませんが、それぞれの査定サービスはプランによってできることが変わるため、詳細については各サービス運営会社にお問い合わせください。
追加IDについて
IDとは簡単にいうとアカウントの数です。アカウントが複数ないと、複数人が同時に利用できないという問題が発生します。各社IDの追加で大きく費用が変わることはありませんが、会社の規模や利用する人数を把握し、必要に応じて利用することをおすすめします。
直近の成約事例との価格乖離
株式会社FIVES | SREホールディングス株式会社 | マンションリサーチ株式会社 | 株式会社コラビット | |
直近の成約事例との価格乖離 | -6.40% | -3.30% | -10.90% | -0.50% |
査定ツールを導入する際に「精度」を求める方も多いと思います。
今回は直近で成約があった下記マンションと同一条件で査定した場合の、成約価格との乖離率を調べてみました。
◆査定対象マンション
- マンション名:プラウド桜新町
- 住所:東京都世田谷区弦巻5-7-30
- 築年:2016年12月
- 階建:8階
- 総戸数:174戸
◆査定対象の住戸情報
- 所在階:3階
- 間取り:3LDK(南西向)
- 専有面積:80.03㎡
- 成約価格:1億100万円(坪単価417.2万円)
- 成約年月:2022年7月※調査日は2022年7月22日
私の見解ですが査定価格が自動で算出されるとしても、最終的には現場の営業が価格は入れるべきと考えております。
そのため、査定価格の精度に関しては、あくまで参考程度にとどめるのがよいでしょう。
今回はあくまでも一事例をもとに乖離率を算出しています。その他の物件でも同様の乖離率になるわけではありませんのでご注意ください。
売り出し価格の入力
株式会社FIVES | SREホールディングス株式会社 | マンションリサーチ株式会社 | 株式会社コラビット | |
売り出し価格の入力 |
不動産査定においえて査定価格はもちろん必要ですが、売主様が気になるのは「売り出し価格」。
こちらが入力できないと、査定書ツールとしては片手落ちといえます。
こちらについては全サービス対応可能ですので、ご安心ください。
マンション棟情報の入力補助の有無
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マンション棟情報の入力補助の有無 |
マンション査定の際に「階建」「築年」「分譲会社」などの、マンションの棟情報の基礎データを入力するのは案外手間です。
そのため、マンションを指定するとマンション基礎データが自動反映される入力補助機能があると大変助かります。
こちらも全サービス、マンションのマスターデータを持っており、マンション基礎データの自動反映が可能となっております。
マンション住戸情報の入力補助の有無
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マンション住戸情報の入力補助の有無 |
マンションの棟情報と併せて、マンションの住戸情報(部屋情報)の入力補助があると、更に便利です。
マンションの住戸情報(部屋情報)の入力補助については、SRE AI査定CLOUDとAI査定プロが対応しております。
SRE AI査定CLOUDは「部屋番号」と「専有面積」が、AI査定プロについては「部屋番号」「専有面積」「バルコニー面積」「管理費」「修繕積立金」が部屋番号を選択すると自動反映されます。
査定書ボリューム
株式会社FIVES | SREホールディングス株式会社 | マンションリサーチ株式会社 | 株式会社コラビット | |
査定書ボリューム | 49P | 28P | 17P | 34P |
同一マンション、同一条件で査定書を作成した際に生成されるページ数を比較してみました。
不動産ビジネスセンターが最も多く、ロボ査定が最も少ないという結果でした。
査定書のボリュームについては、「ボリュームが多いのが差別化になる」「少なくても内容がしっかりしてれば問題ない」など、賛否ございますので自社の考え方にあったものをお選びいただければと思います。
ログインから入力終了までの時間
株式会社FIVES | SREホールディングス株式会社 | マンションリサーチ株式会社 | 株式会社コラビット | |
ログインから入力終了までの時間 | 40秒 | 1分11秒 | 47秒 | 1分25秒 |
ログインから査定書作成にかかわる情報の入力完了までどれだけ簡単に入力できるかを、時間で比較してみました。
どれも非常に簡単に作成はできましたが、不動産ビジネスセンターが最も早く入力が完了するという結果になりました。
ただ、こちらは初期設定のまま何も変えずに作成した場合の時間のため、細かく作りこむとまた結果が変わります。
慣れも関係する部分ですので、参考程度にお考えいただければ幸いです。
周辺施設情報の有無
株式会社FIVES | SREホールディングス株式会社 | マンションリサーチ株式会社 | 株式会社コラビット | |
周辺施設情報の有無 |
周辺施設情報があることで、「売主向け」だけでなく「買主向け」にも使えます。
不動産ビジネスセンターとAI査定プロについては、査定金額や事例など査定にかかわる情報と併せて、周辺の「医療機関」「商業施設」「学校」など、施設情報もありました。
案内した物件資料に添付するだけで、「ここまで詳細情報をくれるのは御社だけ」という形で他社との差別化ができ、浮気しづらいお客様にすることが可能です。
不動産ビジネスセンターとAI査定プロは、より広い用途で利用ができそうです。
用途地域情報の有無
株式会社FIVES | SREホールディングス株式会社 | マンションリサーチ株式会社 | 株式会社コラビット | |
用途地域情報の有無 |
不動産ビジネスセンターとAI査定プロについては、査定金額や事例など査定にかかわる情報と併せて、用途地域情報等もありました。
用途地域情報があることで、買取案件や一括査定営業の初期調査として活用も考えられます。
もちろん、最後はしっかり調査は必要ですが案件化の可能性が低いものに関しては、査定書サービスの初期調査で十分かもしれません。
オリジナルデザインの有無
株式会社FIVES | SREホールディングス株式会社 | マンションリサーチ株式会社 | 株式会社コラビット | |
オリジナルデザインの有無 |
※有料(5,000円) |
(※SRE) |
※有料(PDF挿入も可能) |
(※collabit) |
(※SRE)デザインの作成をご依頼いただく場合は有料、デザイン(PNG)をお客様で作成していただきシステムへ反映する場合は無料にて対応 | ベースカラーは無料で選択可能 | PNG挿入も可能
(※collabit)ベースカラー選択はデフォルトで可能
全サービス、自社独自のオリジナルデザインの作成は可能です。
なお、ロボ査定についてはPDF挿入も可能なため、より独自性を出すことができます。
査定書のスマホ最適化出力
株式会社FIVES | SREホールディングス株式会社 | マンションリサーチ株式会社 | 株式会社コラビット | |
査定書のスマホ最適化出力 |
査定書をメールでお送りすることが多いかと思いますが、最近のお客様はスマホでメールを見るケースも増えてきています。
そんな時にスマホ最適化で閲覧できるのは、非常に利点となります。
不動産ビジネスセンターとロボ査定については、スマホ最適化での閲覧ができるため、スマホユーザへもしっかり対応が可能です。
【まとめ】比較項目一覧
以上、主要査定書作成サービス4つを比較してみました。
どのサービスも一長一短のため、最終的には「使いやすさ」「デザイン」「簡単さ」など、自社にとって一番合うサービスをご利用いただければと思います。皆様のサービス選定のご参考になれば幸いです。
最後にすべての比較をした表を記載しておきます。
株式会社FIVES | SREホールディングス株式会社 | マンションリサーチ株式会社 | 株式会社コラビット | |
マンション対応の有無 | ||||
土地対応の有無 | ||||
戸建対応の有無 | ||||
収益物件対応の有無 | ※後日リリース予定 |
|||
初期費用 | 18,000円 | 0円 | 20,000円 | 月額と同額 |
月額費用 | 9,800円~ | 15,000円 | 20,000円~ | 12,800円~ |
追加ID | 月額の半額 ※プランによって割引 無料特典あり |
無料 | 2,000円 | 店舗単位でのID発行 ※別店舗で利用の場合は有料 |
売り出し価格の入力 |
※プランによっては不可 |
|||
直近の成約事例との価格乖離 | -6.40% | -3.30% | -10.90% | -0.50% |
マンション棟情報の入力補助の有無 | ||||
マンションの住戸情報の有無 | ||||
査定書ボリューム | 49P | 28P | 17P | 34P |
ログインから入力終了までの時間 | 40秒 | 1分11秒 | 47秒 | 1分25秒 |
周辺施設情報の有無 | ||||
用途地域情報の有無 | ||||
オリジナルデザインの有無 | ※有料(5,000円) |
※ベースカラーは無料で選択可能、デザインの作成は有料、 デザイン(PNG)を作成しシステムへ反映する場合は無料 |
※有料(PDF挿入も可能) |
※ベースカラー選択は デフォルトで可能 |
スマホ対応 |
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