響不動産リサーチ株式会社
2006年設立。大阪を拠点に収益不動産の仲介・買取をメインとする不動産会社。「売り手良し、買い手良し、世間良し」を理念に、不動産の取得・運営・管理・売却までを一貫して担う。賃貸管理部門の従業員数は6名。質の高いサービスで堅実に管理戸数を伸ばしている。
——導入前の課題
- 管理戸数の増加に伴い入居者様からの問い合わせも増え、自社スタッフだけでは対応に限界が見えてきた
- 入居者様対応で事務所にいる時間が増え、オーナー提案に使える時間が減っていった
- 入居者様対応の質を維持しながら業務改善を実現する必要があった
——導入の効果
- 自社スタッフの数を大きく変えることなく業務を回せるようになり、引き続き管理戸数も増やすことができた。
- 営業社員が事務所に常駐する必要がなくなり、企画や提案の業務に集中できるようになった
- 入居者様対応の質を保ちつつの業務改善が実現した
少人数でも着実に管理戸数増を実現
管理戸数が増えるほど入居者様対応の負担も増してしまう賃貸管理業。
当初は順調に売上を伸ばせても、同じ業務体制のままではやがて限界が見えてくるものです。そんな賃貸管理のジレンマを解消するため、近年は賃貸管理を営む多くの企業が業務のアウトソーシングを当たり前のように始めています。
今回お話をうかがった大阪市の響不動産リサーチ株式会社もそのひとつ。
少人数でありながら、高品質の管理でオーナー様の信頼を勝ち取り、着実に管理戸数を増やしています。しかし、お話を聞くにつれ見えてきたのはアウトソーシングの導入に対するシビアな選択眼。そこには、同社の決して譲れない賃貸管理の信条が隠れていました。
——本日お話を伺ったのは
響不動産リサーチ株式会社
ロパティマネジメント事業部 中瀨啓介様
響不動産リサーチ株式会社
プロパティマネジメント事業部 吉機裕介様
管理戸数が増えるほど現場が逼迫する“賃貸管理のジレンマ”
——はじめに、プロコール24の導入を検討された経緯を教えてください。
中瀨(プロパティマネジメント事業部)::そもそも弊社が賃貸管理業を始めたのは、売買仲介するなかでオーナー様から管理も任せたいというご要望をいただくようになったからでした。当初は管理戸数が少なかったこともあり、まずは担当者一人でスタートして、分からないなりに独学で腕を磨き、オーナー様からもご評価をいただいていたそうです。
しかし、管理戸数が増えてくると徐々に業務の限界も見えてきました。
入居者様対応が増えるにつれ、対応が行き届かず炎上する案件も多くなってきたのです。当時は対応履歴を残せていなかったので、連絡の不備や、対応の遅れが原因で二次クレームにつながることもありました。また、休日に入る入居者様からの連絡も増え、担当者の精神的・肉体的な負担も大きくなってしまい…。
それで担当者が、「このままだと管理業はとてもできません。業務負担を軽くできるようなサービスを検討させてください」と代表に打診したんです。業務軽減策の候補はいくつかありましたが、まずは入居者様対応を任せられる「コールセンター」を探すことになりました。
——管理戸数とともに業務負担も増えてしまい、コールセンターを使って現場の負担軽減を検討されるようになったのですね。
中瀨:ただ、コールセンターを検討するなかで気になったのが、「導入しても本当に仕事が楽になるんだろうか」ということでした。
コールセンターを探している多くの管理会社さんも感じていることだと思いますが、賃貸管理のコールセンターとなると、電話の取り次ぎや緊急駆け付けに機能を絞っているところが意外と多いのです。でも、それだと問題を先送りするだけです。どの案件も最後は管理会社が動かねばならず、根本的な業務量の削減にはなりません。
それに、たとえコールセンターを使って業務量を減らせても、代わりにサービスの質が落ちてしまっては意味がないとも思っていました。電話を取り次いでくれても入居者様の声に応えようとする管理会社と同じ目線で対応してくれるわけではありません。
むしろ、外注先を挟むことで入居者様の手間を増やしてしまったり、無責任な対応をされたりして二次クレームに発展することもあり得ます。弊社としては、業務改善とサービスの質の維持、両方を叶える必要があったわけです。
——業務改善だけでなくサービスの質の維持も譲れなかったのですね。
中瀨:ええ。ですから当時、プロコール24に出会って「これだ」となったわけです。設備故障だけでなく、騒音クレームなど手間のかかるトラブルも扱っていて対応幅が広く、かつ管理会社の視点で入居者様対応をしてくれる。それで担当者が「プロコール24を使いたい」と強く希望しまして、導入に至ったわけです。2012年のことなので、もう10年以上も利用していることになりますね。
——長らくのご愛顧ありがとうございます。実際にプロコール24を使ってみて、気に入っている点などはありますか?
中瀨:個人的に助かっているのは、細かい対応履歴を残してくれることですね。入居者様からどんなクレームがあって、現在はどうなっているのがひと目で分かるので、後からでも確認しやすいです。
そうした履歴は、現場担当にとって重要な情報源になります。情報が担当者の記憶や個人のメモ帳の中だけにあるというのはよくある話ですが、それだと担当者が辞めてしまったときに後任への引き継ぎができず、情報が失われてしまいます。管理業務はただでさえ属人化しやすいので対応履歴が残るのはありがたいですね。また、新入社員への教育という面でも役立っていますね。
—— サービスを利用されて、具体的に「ここが良かったな」と思ったエピソードはありますか?
中瀨:最近あったのは、水が出ないというクレームをプロコール24がいつの間にか解決してくれていたことですね。結果的に凍結が原因だったのですが、プロコール24がそれを見抜いて解決してくれました。管理トラブルのことをよく知っているからできる対応だと思います。弊社から「凍結かもしれないので○○してください」と指示を出さなくても、プロコール24だけで解決してもらえるのはありがたいですね。
同じような案件は他にもたくさんあって、例えばエアコンの不具合であれば、業者を手配する前に必ず「電源の抜き差し・リセット」などの基本的な指示を出してくれます。そうした初期対応を主体的にやってくれますので、私どもが問題解決に当たる頻度が減り、結果的に業務に集中することができています。
業務を効率化はしても「サービスの質」は落とせない
——管理戸数も少しずつ増えているそうですね。
吉機(プロパティマネジメント事業部)::ええ。プロコール24を導入した当初は数十戸でしたが、もうすぐ1000戸に達する見通しです。現在の管理部門は従業員6名(営業社員4名、事務アルバイト2名)で、無理なく管理戸数を増やせていますね。
——管理業務を効率的に回すコツは何でしょうか?
中瀨:いろいろと工夫はありますが、ひとつは物件の改善提案に優先順位をつけて取り組んでいるから、というのがあるかもしれませんね。弊社では、物件ごとに利益率で順位をつけ、成績がマイナスのところから重点対応する方法をとっています。お預かりしている全ての物件の改善に、いつも満遍なく取り組むのは難しいですが、力を入れる物件を絞り、段階的に取り組むことで効率的に結果を出すことができています。
それと、やはりアウトソーシング。プロコール24もそのひとつですね。営業の担当業務を極力減らすことで、営業が本来やるべき業務に集中できるようにしています。
吉機:アウトソーシングで言うと、清掃業者に物件巡回の現地チェックもお願いしています。これまでは担当者が月1回ペースで現地に足を運んでいましたが、毎週しっかりと様子を見ることまではできていませんでした。そこで、定期清掃を委託している清掃業者に清掃後の現地チェックもお願いして、巡回強化を図ることにしたんです。
ほかにも、各物件に入居者様が書き込める掲示板を設置し、入居者様からも現地の情報とかご要望とかをいただける環境づくりも進めています。
——入居者様が書き込める掲示板というのは面白いアイデアですね。
吉機:最初はイタズラ書きもあったんですが、まめに掃除していたらいつの間にかなくなりました。実際にお住いの入居者様から情報をいただけるので、弊社がチェックし切れないところにも目が届くようになりましたね。意外なところでは、清掃業者さんの仕事ぶりまで分かってしまって。入居者様の目があることで清掃の質も上がったように思います(笑)
中瀨:現地チェックも入居者様対応もですが、振り返れば弊社もアウトソーシングに対してだいぶ馴染んできたなと思いますね。管理会社によっては、「担当者は現地に行くのが当たり前。現地に行かないのは手を抜いているから」みたいな風潮があったりしますよね。
弊社も当初はそんな雰囲気でしたが、管理戸数が増えて入居者様対応がひっ迫してくると、そんな認識も通用しなくなってきました。たとえアウトソーシングしても、プロコール24のように、サービスの質を落とさずに業務効率化を図る手段はあるわけです。「サービスの質を落とさないなら積極的にアウトソーシングしていこう」と、弊社の考え方も徐々に変わっていきましたね。
——他社のコールセンターから営業があったりしますよね? それでもプロコール24をご利用いただいている理由は何でしょうか?
中瀨:正直なところ、コスト面で魅力的なお話もあったりしてご面談させていただくこともあります(笑)でも、結局はサービスの質が足りず、話を聞くだけで終わっています。
先ほども申しましたが、弊社としてはアウトソーシングしてもサービスの質が落ちてしまっては意味がありません。入居者様対応は、入居者様の満足度を上げられるかどうかで価値が問われると思っています。入居者様のヒアリングや、その後の報告・連絡・相談と臨機応変に気を利かしていただかなければコールセンターを使う意味がないと思っています。
コールセンターにここまで求めるのは、御社のサービスを知ってしまっているから、というのもあるかもしれませんね。ですから、サービスの質を考えると他社に乗り換えるというのは現実的ではないと思っています。
——プロコール24をご利用いただきながら、御社が今後達成したいこと、目標としていることは何でしょうか。
中瀨:やはり管理戸数を今よりも増やしていきたいですね。弊社はそもそも売買仲介がメインの会社ということもあり、管理受託を仲介部門からの紹介に頼っている面がありました。でも、最近はオーナー様から管理の質をご評価いただくことも多くなり、弊社の管理だから任せたいと資産を預けてくださるオーナー様も増えています。今後は、賃貸管理専門の事業部として、社内でもっと自立できるようにオーナー様への営業活動に力を入れていきたいですね。
——最後に、御社にとって「プロコール24」とは何でしょうか?
中瀨:いやぁ、事前に質問をいただいていましたが、これ難しかったんですよ(笑)インタビューが始まるまでずっと考えていたんですが、なかなかイイのが出なくて。本当にありきたりで恐縮ですが、私にとってプロコール24は「頼れるパートナー」ですね。まるで一緒に働いているような感覚で、御社を100%信頼して入居者様対応をお願いしています。今後もお力添えをどうぞよろしくお願いいたします。
——嬉しいお言葉をありがとうございます! 御社の期待に応えられるよう、これからも全力でサポートさせていただきます。
一時しのぎではなく、未来を創る「パートナー」選びを
アウトソーシングが当たり前となった今だからこそ、改めて考えたいのが他社を介して提供するサービスの質です。たとえ外部の力を借りて社員の負担を減らせたとしても、代わりに賃貸管理の品質が落ちてしまえば事業発展のスピードは落ちてしまうでしょう。
アウトソーシングによる業務改善はあくまで「手段」。真の目的は、空室対策やリノベーション提案など社員が本来すべき業務に注力し、オーナー様の信頼を勝ち取ることにあります。
管理戸数を伸ばしたいという、ひたむきな目標を追いかける企業には、ただ目の前の負担を取り除くだけでなく、これからの未来を創るパートナーとして提携先の選択が求められています。
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