ここ最近、不動産業界にITサービス利用の波が来ています。
特にコロナウイルスの流行をきっかけにIT化の波が加速しています。
「不動産テック」や「ReTech」「DX」など、さまざま表現が使われていますが、なかなかピンときていない不動産会社様も多いのではないでしょうか?
このシリーズではなかなかピンとこないITサービスに対して、実際に現場でどのように使えばいいのかを、実務経験のある弊社スタッフが考察しようと思います。
第一弾の今回は追客ツール「プロポクラウド」です。ぜひご参考にしてください。
プロポクラウドは何ができるサービス?
プロポクラウドは一言でいうと、【買主の追客を効率化】できるサービスです。
一応売主向けのプランもありますが、基本的には買主追客のために使ったほうが効果は高いと考えています。
どんな流れになるか現在皆様が行っている業務と対比してみてましょう。
【現在の業務】
- 買主の希望を基に物件選定(10分~30分)
- 物件確認(10分~30分)
- 帯替え(5分)
- メール文作成(10分)
物件数にもよりますが、一人の買主へ物件紹介をするのにしっかり調査をすると30分以上かかります。
かつ、一回の物件紹介で決まればいいのですが、そんな買主は稀。
これを複数回行う必要がでてきます。正直やってられない作業ですよね。
プロポクラウド なら
- 買主の希望条件をシステムに登録(60秒)
- 自動追客をONにする(1秒)
と、約1分でできるようになるのです。
裏側で膨大な量の売出物件情報を持ち、買主の希望条件に近い物件を自動で選定するため、一番時間のかかる物件選定の自動化ができます。
また、一度希望条件を登録してしまえば、希望条件にマッチする物件が出てきた際に自動でそのメールを送ることができます。
そのため、毎日のレインズのパトロール時間も大幅に短縮できるのです。
”買主への物件選定はセンスが問われるから自動でやるとは、なんたることか!”
そう考える不動産会社様もいらっしゃると思います。
ただ、買主の希望条件がそこまで特殊なことは少なく(高望みは多々ありますが、、)、紹介できる物件も現在売りに出てるものに限定されてしまうので、多くのケースでは因数分解すると至極単純作業だったりします。
そこを効率化することで一人の買主に営業マンが割ける時間が増え、より手厚い提案ができるようになるツールと考えれば、十分利用価値はあるのではないでしょうか。
プロポクラウドを使うメリット
プロポクラウドを使うことで得られるメリットは”案内数を増加させること”
もう少し分解すると、「休眠顧客の掘り起こし」と「接客後の顧客からの案内獲得」です。
それぞれ簡単に解説します。
休眠顧客の掘り起こし
まずは過去に反響があったけど、追客し切れずに溜まってしまってお客様のリストから再反響を促すという使い方です。
お客様の中にも家探しを始めたけど、何らかの理由で休止してしまったという方は結構いらっしゃいます。
こういったお客様をプロポクラウドに登録し、追客することでメール開封などのリアクションしてくれるお客様は一定数いらっしゃいます。また、なかには1年前に反響があったお客様から案内につながったという事例もあります。
接客後の顧客からの案内獲得
そして先にも述べましたが、プロポクラウドを使うことで大幅な追客業務の効率化が可能です。
日々の案内の準備もある中で個別のお客様にしっかりと追客できている営業マンは少ないのではないでしょうか。今まで営業マンができていなかった追客業務をプロポクラウド に代替させることで、問い合わせ後のお客様を逃すことなく案内につなげられます。
プロポクラウドのデメリット
ここまで大絶賛のプロポクラウドですが、弱点もいくつかあります。
土地戸建に対応していない
プロポクラウドはマンション専用で土地戸建に対応していません。
これは結構致命的な弱点と考えています。
都心であればマンション限定で探されている買主もある程度いらっしゃいますが、住宅街だと戸建はほぼ必ず選択肢に上がります。
そこの層をフォローできないため、少々使い勝手は悪いです。
一応、新築戸建ては1月に対応予定のようなので、土地戸建がメインエリアの不動産会社様は待ちましょう。
サービス対象エリアが一都三県のみ
プロポクラウドは一都三県の物件にしか対応していません。
そのため、マンションエリアでもある名古屋・大阪・福岡・札幌の不動産会社様は使えません。
このあたりのエリアは東京程単価が高くないため、1件当たりの粗利を高めるために経費削減=業務効率化が必須となります。
そのため、本来相性はめちゃめちゃいいはずなのですが、、、
これも対応されるまでいったん待つしかありません。
本当に案内できるの?先物は?
デメリットとは少し違いますが個人的な疑問として、本当に案内まで繋がるのかは気になっています。
レインズデータは使ってなく、Web上に公開されている情報がメインの情報源とのことなので、先物を買主に紹介して案内希望が入ったけど案内ができない、、、ということが想定できます。
(囲い込まれているということもあり得ますね)
念のため、運営会社に確認をとると、案内できない物件の紹介が起きないようにオペレーターの目による物件の確認も入れているとのことです。また、提案補助という機能を使えばお客様に自動で物件提案メールを送る前に一度確認することができるそうです。
まとめ
以上がプロポクラウドのサービス批評です。
結論としてめちゃめちゃ使えるサービスですが、若干不動産会社様を選ぶサービスでもあります。
ただ、百聞は一見にしかずなので一度使ってみて、判断するのもいいのではないでしょうか。
仮にダメでもそこから見えてくる次の手もあるはずです。
プロポクラウドの詳細なサービス資料は弊社ミカタストアでダウンロードすることもできます。
ご興味ある方は、一度お問合せください。